ごあいさつ
〜標高900メートルで育む生命力あふれるぶどう
「リープフロッグファーム」は南アルプスをのぞむ山の中腹にある小さなぶどう農園です。
2021年、農業未経験だった私たちが「ブドウを作ろう」と決意した時、最初に直面したのは農地探しの高い壁でした。日本は農地を守るための厳格なルールがあり、未経験の私たちが農地を得ることは容易ではありませんでした。理想の場所を求めて1年かけて日本各地の候補地を巡り、気づけば走行距離は地球一周分になっていました。
2022年3月、ようやくご縁をいただいたのが標高900メートル箕輪町上古田地区の不耕作農地でした。
そこは「石間(いしま)」と呼ばれる元々は河原だった土地で、当初はスコップやアースオーガーさえ跳ね返す石だらけの荒れ地に途方に暮れ、コツコツと石を拾い続けるだけの日々でした。
しかし、思いがけないことに、植物の根は石に当たると毛細根を増やし植物ホルモンを活性化することがわかってきました。作業を阻んで邪魔だと思っていた多くの石が、実はぶどうの根を刺激し、強く育てるための大切な鍵だったのです。
ブドウは棚下で、真夏は42度の熱気に包まれ、真冬は氷点下10度を下回る極寒の静寂を耐え抜きます。
予測できない気候の変化や病害虫。次々と現れる課題に今も試行錯誤の連続ですが、化学農薬やホルモン剤に頼ることなく、ブドウ自らが強くなろうとする生命力を信じて、これからも成長をそばで見守り手助けを続けてゆきたいと思っています。
伊那谷の風土がぎゅっと凝縮された一房をお楽しみいただければ幸いです。


